医療業界では、外国人の患者に適切な医療を提供するために、医療従事者の英語力の向上を目指している医療機関が数多くあります。中でも、多くの外国人が暮らす地域にある病院やクリニックでは、英語力の高い看護師を積極的に採用しようとする動きが見られます。たとえば、英語の語学検定を持つ人や海外生活の経験がある人は高収入を得たり、責任のある役職を担当したりすることも可能です。優秀な看護師が多い大学病院などでは、将来の幹部候補を採用するために、新卒や中途採用の試験の際に英語力を重視しているところも増えています。そのため、将来的に医療業界の様々な現場で活躍したい人であれば、在学中から業務に必要な英語力を身につけることが大切です。

また、医療機関で働く看護師は仕事上で難しい専門用語を覚えたり、患者に分かりやすく説明したりする機会が少なくありません。そこで、医療業界でよく使われる単語が掲載されている英語辞書を購入するのはもちろん、医療従事者を対象とした英会話のセミナーや研修会などに自主的に参加をすることも大事です。なお、様々な職種の医療従事者の人材育成に積極的な総合病院などでは、様々な健康問題を抱える外国人の患者に対応するために、新人研修の一環として英会話のレッスンを取り入れているところも少なくありません。そこで、英語力に自信が無い場合には、研修を通じて最低限の英語をマスターできる就職先を選ぶことが肝心です。